来店時の心得はただ一つ。かならず空腹で行くことだ。なにしろ豪快かつ繊細に盛り付けられた料理が訪れる人を待っているのだから。ランチは皿を覆う新鮮な野菜の山から始まる。ここに第一のマジックが仕掛けられる。この野菜の下に魚介類やパテなどが隠されているのだ。続いて登場するメインは2種類の肉料理。盛り付けは一皿だが、調理法も味つけもまったく違うので、一度に2皿分のメインを味わっている気分になる。これが、第二のマジック。そして最後のデザートも2種類。見た目も味もそれぞれコントラストを楽しめる仕掛けになっており、第三のマジックも大満足のうちに終了する。家路につくときには、心も身体も幸福感に満たされるだろう。