【日本橋蠣殻町すぎた】で5年勤めた安井大和さんが、築地に自身の店をオープン。コースはつまみが67品に握りが13貫と握りの比重が高い構成。日本料理【小十】で和食の修業も経験している安井さんのつまみは食材の個性を引き出したシンプルなものが中心ですが、ときに牡蠣を鰹だしで炊き胡麻油と海苔で和えるなど、ひと手間かけた酒肴も登場します。鮨飯は開店ギリギリ30分前にシャリ切りをし藁櫃で保温。鮨だねによって温度を微妙に変えています。秀逸は師匠ゆずりの『コハダ』。ふっくらとした身の厚さを感じさせつつ、舌にしっとりと馴染む柔らさで咀嚼すると旨みが鼻に抜けていきます。『煮ホタテ』などの古い江戸前の鮨も美味です。