現在のようにバスクが美食の街として注目されるずっと以前。シェフの深谷宏治氏は、今から約40年前に渡西し本場の味を持ち帰った、いわば日本におけるバスク料理の第一人者。そんな深谷氏が1981年にこの店をオープンして以来追求し続けてきたのが、本物のバスク料理、そして現地で目の当たりにした豊かな食文化です。塩漬けにした豚肉を熟成させてつくる生ハムや自家栽培の野菜、自家製で仕込むアンチョビ…。熟成中の生ハムが梁に吊るされ、現地で買い付けた調度品がさりげなく飾られる店内も本場さながらの雰囲気です。この店にあるのは、偽りなきバスクそのままの姿。函館へ訪れたら、必ず立ち寄るべき名店です。