室町の旦那衆に愛されてきた【京料理 木乃婦】は、御所御用達の料理旅館であった「木藤」の暖簾分けで昭和10年創業の会席料理の名店です。3代目を継ぐ高橋拓児氏は、先々代や先代だけではなく【吉兆】創業者の湯木貞一氏に師事。日本料理の真髄を身につけました。また、海外料理人との交流から西欧や中国料理の料理法・食材を果敢に取り入れたり、大学と共同で旨みや栄養成分を化学的に分析するなど、独自の取り組みで新風を吹き込んできました。さらにはソムリエの資格を取り『ワイン献立』を考案。旬を惜しみなく用い繊細な味わいに仕立てる伝統とサプライズのある革新と。状況に合わせ、巧みに料理構成を替える技量と創作力に脱帽です。