創業は昭和20年11月、終戦後わずか4カ月。庭師だった先代が、お初天神の宮司から「皆を元気づけるために何かできひんか?」と請われ、市場の関係者を集めて境内で出店。奥様謹製の巻き寿司や、後におでんも始めて今に至ります。おでんを関西では「かんとだき(関東炊き)」と呼びますが、これは今で言う駄菓子の感覚。【常夜燈】では鯛の頭や羅臼の昆布に白味噌を加えたダシの上に、丁寧に仕込まれた具材を並べていくこったつくり。この逸品揃いの味を知った森繁久彌氏が「かんとだきではありません、かんさいだきです」という言葉を贈ります。手間を惜しまぬ味。とはいえ、敷居の高い店ではなく、大阪人が大好きな庶民の味を貫いています。