目の前に供された瞬間に鼻孔をくすぐる芳醇な香り。スープをすすれば、鯛のふくよかで力強い旨みが広がり、鯛から引き出された酸の風味がほどよい余韻を残して上品に消えていきます。【青柳】名物の『鯛の淡々』。ダシで鯛を炊き、白醤油と僅かな日本酒を加えるだけの一見シンプルな料理ですが、それを至高の一品へと変えるのが、まさに店主・小山裕久氏の技といえます。ここで楽しめるのは、日本料理界の重鎮とも称される小山氏の仕事がひと皿、ひと皿に落とし込まれたおまかせの料理です。4つの個室からなる静謐な店内も、美味を味わうに相応しき空間。至高の日本料理と数々と贅沢な個室は、ゲストの大切な時間を約束することでしょう。