土壁や石など自然素材を使ったアースカラーの空間。奥に据えられた暖炉の炎を見ながらカウンターで料理を待っていると、森の中で焚き火を囲んでいるようなワクワク感が込み上げてきます。正統派の日本料理店で修業を積んだのち、フランスで仕事をしたことをきっかけに薪で料理することに興味を持った料理長の國居優氏。発酵調味料も既存の醤油や酢に頼らず自分でつくれば多彩な風味や旨み、酸味などを生み出すことができるのではと、さまざまな食材を発酵させ、融合させる独自のスタイルで日本料理の新境地を切り拓いています。その温故知新の知的なアプローチは食べる者の味覚を呼び起こし、自然の豊かな味わいに気づかせてくれるでしょう。