フレンチや懐石の技法を取り入れた洋食で知られる鬼才・斉藤元志郎シェフ。そんな氏が、自身のキャリアの集大成と位置づけるのがここ【目白 旬香亭】です。腕を振るうのは、斉藤氏の右腕として活躍してきた古賀達彦シェフ。ハンバーグやシチュー、コロッケなどメニュー自体はおなじみの洋食ですが、それを徹底した素材選びと丁寧な下拵えで、ワンランク上のおいしさに変えるのです。とくに注目すべきは、ガストロバック(減圧調理器)を使った仕込み。パリッとしたレタス、ぷっくりと膨らんで旨みを閉じ込めた牡蠣など、その効果はひと口で歴然です。未知なる旨みを秘めた、懐かしの洋食。それがこの店が人々を魅了し続ける最大の理由なのです。