古き良き金沢の面影を残すひがし茶屋街からは徒歩圏内。名店ひしめく金沢の和食の中、新たな方向性を提案するのが大正時代の古民家をリノベーションした【御料理 貴船】です。主人・中川清一氏は、自身の料理を一貫性がないのが特徴と笑います。それは常にアンテナを張り、よいと思ったものは貪欲に取り入れていくという気概の現れ。同じ食材であっても、この店では一昨年、昨年、今年と全く違うアプローチで提供されることもしばしば。それは中川氏が現在進行形で影響を受けている店や、調理法が色濃く反映されるからです。食べ歩きが趣味で、いいと聞けば日本中を食べ歩く。よどみなく前を向く店主の現在進行形の和食がこの店にはあります。