伊勢神宮の外宮の参道沿いに、ひときわ目を引く白壁と赤い瓦屋根。大正12年築、古くは逓信省の山田郵便局電話分室として使われていた建物が、伊勢で最も古いフレンチレストラン【Bon Vivant】の舞台。ただし、その魅力は歴史的建造物が醸し出す雰囲気だけではありません。シェフ自ら地元の生産者と向き合い、見つけ出した食材で仕立てる料理こそこの店が長きに渡り愛される所以。伊勢エビ、松阪牛、ヨシエビ、ヒラマサ、トマトなど、例を挙げれば切りはありませんが、シェフの感性と技術を落とし込まれたひと皿ひと皿には伊勢の食材の魅力がたっぷりと詰まっています。シェフの郷土愛に満ちた、まさに“伊勢フレンチ”と呼ぶに相応しい一軒です。